Lateralus

Lateralus

Lateralus

深みのある音。なんて簡単に言ってしまうと安っぽさ丸出しなわけですが、Toolに関しては使わざるを得ない、いや、奥底から湧き出てしまう。本当に素晴らしいアルバムです。

アメリカが誇る(彼等は誇られたくないだろうけども)孤高のプログレッシヴヘヴィロックバンド Tool 本作は3rdアルバム。

その音は正に孤高で、神秘的なうねりを帯びた独特の展開に、どこかオリエンタルな風を匂わせる摩訶不思議なメロディ。彼等の音楽は「難解」だとか言われますが、根幹にはとても温かく、キャッチーな旋律が配されていると思います。

ダニーが紡ぐ神業変拍子の嵐中、体の芯を揺さぶるアダムのヘヴィでテクニカルなギターリフ、ウネリと体温を感じさせるジャスティンのぬめり気を含んだ低音、そして取り憑かれてしまいそうなメイナードの歌唱。


しかし、この親しみ易さ。


ビルボード初登場1位を記録したことからも分かる通り、彼等の音は幅広く訴えるものがあるのですね。

正に大作と呼ぶに相応しいのは、内容ももちろんですが、そのデータ。

収録時間78分58秒
CDメディアの容量ぎりぎりです。

ディスク1枚に封じ込めた音塊。尋常なものではありません。

ただ何度も繰り返しますが、彼等は決して高尚だとか、複雑難解音楽箱にうつつを抜かしているわけではありません。音の探求、それに尽きるのです。

全身を包み込むその音圧は、心地よさと同時に思考を停止させ、夢か幻か、見事なまでに現実との隔離へ誘います。寒気すら覚えることも。

そしてとことんロック。

サマーソニック06にて、実に4年ぶり?かな?の来日を控えたTool。5月には新譜も発表される予定です。
彼等のライブパフォーマンスには定評があり、「ToolのLIVEは世界一」との評価をどこかで見ました。ぜひ、己の耳と身体で感じてください。

悪意
放物線

頂から振り下ろされる、革新的な「温かみ」を覚える一枚。


・ジャケ変わったのかな?前の方が良かったなぁ。
人体をじょじょに透かしていくアートワーク。